▼AP通信による2009年の10大ニュースの1位に不況から抜け出せない米経済が選ばれた。2位にオバマ大統領就任、3位が医療保険改革、4位に経営破綻などが続いた米自動車産業と続いた。
▼5位は新型(豚)インフルエンザ、6位はオバマ大統領が3万人の増派を発表したアフガニスタン問題、7位に歌手のマイケル・ジャクソンさん急死、8位に13人が殺害されたテキサス州陸軍基地の銃乱射事件が、9位にエドワード・ケネディ上院議員の死去が入った。傾く超大国とそれを軌道修正し建て直ししようとする姿が浮かんでくる。
▼10位には明るいニュースが入った。旅客機が川に不時着し、155人全員が無事救出された「ハドソン川の奇跡」だ。イラク問題は16位で、10年以来、初めてトップ10圏外になった。なお昨年の1位はオバマ大統領誕生だった。
▼一方、日本はどうだろう。共同通信による国内トップ10は①衆院選で民主党圧勝。政権交代で鳩山政権誕生②裁判員裁判がスタート③新型インフルエンザが大流行、死者も増加④円高。デフレ宣言。日航の経営危機など企業業績悪化⑤事業仕分け、八ツ場ダム中止など新政権の政策続々と⑥年越し派遣村に多くの人。失業率最悪レベルで雇用不安⑦足利事件でDNA不一致の菅家さん釈放、再審開始⑧WBCで日本が連覇。イチロー、松井秀もメジャーで活躍⑨核持ち込みなどの外交密約で元次官らの証言、相次ぐ⑩地方の高速道路が土日祝日、千円で乗り放題〈次点〉のりピーら芸能人らの薬物、大麻事件相次ぐ。
▼日本も経済問題の深刻さを感じさせるが、政権交代や裁判員裁判開始、密約暴露など、新しい取り組みが並んだ。明るいニュースは国際的に通用した日本人の野球だった。
▼2010年も日米共、国の建て直しが続くようだ。中国などの台頭はめざましいが、この二国の底力に期待したい。
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