▼12日投開票された東京都議選で、民主党が20増の54議席を獲得し第1党に躍進、自民党は過去最低に並ぶ10減の38議席と激減、23議席を維持した公明党と合わせても61議席と過半数を割り込んだ。
▼投票率は前回の43・99%から54・49%とアップした。民主党は名古屋、さいたま、千葉の各市長選、静岡県知事選の地方選4連勝に続き、首都決戦で勝利した。
▼国民の多数が政権交代を望んでいることは明らかだろう。「蟹工船」ブームで党員も増えたという共産党が13議席から8議席に後退したことからも逆に窺える。民主党の小沢元代表や鳩山代表の政治資金問題をつつくより、国民が求めているのは政権交代による現実的な変革だ。
▼衆院選出馬要請をした東国原宮崎県知事に「次期総裁候補として衆院選を戦う」と言われ、自民党もそこまで落ちたかと失笑を買った古賀自民党選対委員長は一連の敗北の責任を取って辞任を表明した。
▼ワシントン・ポスト紙は、麻生首相が「奇跡でも起こさない限り日本の選挙民は自民党を下野させる」と書いた。ニューヨーク・タイムズ紙は、自民党は「時代の変化に適応できなくなっている」と書いた。
▼民主、共産、社民、国民新、新党日本の野党5党が提出した麻生首相に対する問責決議が14日の参院本会議で賛成多数で可決され、野党は衆参両院で全面的な審議拒否に入り、解散を待たずに国会は閉会状態となった。公明党の意向を受けた麻生首相は21日の週に衆院を解散、衆院選を8月18日公示、30日投開票とする日程を表明した。
▼「日本は戦後最大の政変に向かっている」と報じたのは英タイムズ紙。与野党は事実上の選挙戦に突入、歴史的政権交代のカウントダウンが始まった。
No comments:
Post a Comment