Sunday, September 14, 2008

いつまで経っても暫定政権?

▼洞爺湖サミットに参加したブッシュ米大統領は、よもや福田首相が自分より先に辞めるとは思いもしなかっただろう。内閣改造をしておいて、いきなりの辞任である。
▼前の安倍首相に続き、福田首相も1年ほどで政権を放り投げた。国のトップである首相の立場は、確かに本人でなければ分からないプレッシャーもあるだろうが、無責任のそしりは免れない。二世議員の脆弱さを指摘する声も多い。
▼もっとも支持率がどんなに低迷しても、任期いっぱいは辞めることはない米大統領に比べれば、退陣が簡単に出来る日本の議院内閣制は、刷新や出直しがやりやすいというメリットもある。
▼しかしここはやはり、解散し民意を問うべきだろう。だが、いま選挙をしては惨敗すると見込み、自民・公明与党はずるずると無理な政権を続けている。
▼ポスト福田の自民党総裁選には最有力の麻生太郎幹事長(67)はじめ5人も立候補した。与謝野馨経済財政担当相(70)といった重鎮や、石破茂前防衛相(51)、石原伸晃元政調会長(51)といった若手、さらに女性の小池百合子元防衛相(56)だ。なにやら賑やかな総裁選に目を奪われがちだが、あくまでも自民党関係者による選挙である。
▼与謝野氏が総裁・首相になれば、小沢・民主党との大連立も可能との噂もある。その先に待っているのは憲法改正だろう。しかし、ここはやはり人気のある麻生氏が選ばれ、麻生内閣で次の解散・総選挙に臨む可能性が高い。ちなみに麻生氏も二世議員である。
▼選挙に勝てる状況になるまではと、いつまで経っても「暫定政権」、たらい回しである。これでは有権者無視だ。憲法改正よりも先にやらなければならないことは多い。自民・公明にそれが出来なければ、さっさと政権交代すべきだろう。(武)

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