Tuesday, January 01, 2008

嘘をついた鼠

▼ 今年の干支(えと)は子(ね)、鼠(ねずみ)である。十二支の中で何故ねずみが最初なのか。俗説では、神さまは十二支の動物を決める時、正月に自分の所へ来た順にすることにしたという。牛は足が遅いからと早めに出発し、真っ先に門前に着いたが、牛の頭に乗っていた鼠が飛び降り、ちゃっかり一番になったという。
▼十二支で言えば最初に戻ったわけだが、折しも昨年から今年にかけて世界のリーダーが相次いで交替している。
▼昨年は5月にフランスにサルコジ氏(52)大統領が、6月に英国はブラウン首相(56)が誕生、12月にはオーストラリアでケビン・ラッド新首相が決まり、韓国では李明博(イミョンバク、66)氏が大統領に当選した。
▼ロシアでは三月に大統領選がある。三選禁止のためプーチン大統領の続投はない。日本も解散・総選挙含みの年となる。そしていよいよ十一月には米大統領選がある。こちらも三選禁止のため八年に及んだブッシュ政権も終わりを迎える。
▼なんとなく二十一世紀に入ってから、あるいは9・11同時多発テロ以降と言ってもいいが、一巡目が終わり二巡目に入った感じだ。
▼鼠が牛に乗っかってきて一番になったのは、ずる賢い話だが、まあ世渡り上手ということで大目にみよう。しかし鼠は、十二支に入れてもらおうと思った猫に、一月二日に集まることになってると嘘をついている。
▼それで今でも鼠は、十二支に入れなかった猫に追いかけ回されているという。やはり嘘はいけない。嘘をつかないことは民主主義の大原則のひとつだろう。世界の新リーダーたちも嘘をつくことなく、世界を平和と繁栄へ導いていって欲しいものだ。(武)

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