Sunday, January 01, 2006

犬と人間

▼今年は戌年。戌(犬)と人間とは3万年来のつき合いがあるといわれ、野生のオオカミが家畜化されたのだという。オオカミの持つ外敵に対する警戒心、獲物を捜す能力などから、人間が狩猟生活をしていた時代から番犬、猟犬として重宝されてきたらしい。
▼日本では縄文時代、犬が人間と同じように埋葬されている。縄文人は犬をとても大事にしたらしい。それが変わるのは弥生時代。日本では犬を食べた時代もあった。
▼現在は犬の特性を生かし、警察犬や盲導犬、介助犬や災害救助犬など各方面で大活躍している。一般家庭では主にペットとして飼われ大変な人気だ。高齢者や心を閉ざす人にセラピードッグも注目されている。
▼犬はたいへん人間になつくが、実はこれはオオカミだった時の群れの本能に基づくもので、人間に服従し、慕うようになるのは人間を群れのリーダーとして認めるからだという。
▼付き合い方を間違えると犬は自分をリーダーと、人間を群れの一員とみなし、立場が逆転してしまう。いわゆる権勢症候群(アルファシンドローム)だ。
▼服従心を忘れた犬はやがて飼い主への愛情もなくす。犬には誠意をもってしつけ、愛情を注ぐことが共生する幸せになるようだ。    (に)
(CAPITAL06年1月1日号<第2号>より)

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