Saturday, February 20, 2010

オリンピックと国籍変更

▼バンクーバー冬季オリンピックの真っ最中である。主な競技が毎年世界選手権を行うようになっても、4年の一度のオリンピックは特別である。やはり国単位で競い合うから盛り上がる。
▼好きな選手は国を問わないとしても、米国在住でも日本人ならたいていの人が日本選手を、次に米国選手応援しているだろう。その次はカナダ、いやアジア諸国だろうか。ショートトラックのアポロ・オーノのように日系人(父親が日本人)だと親近感も増す。両親が日本人でカリフォルニア育ちの長洲未来は「米国を代表できて誇りに思う。日本勢との対戦も楽しみ」と頼もしい。
▼最近は国籍を変えて五輪出場する選手が増えた。男子モーグルは、アレクサンドル・ビロドーが開催国カナダに大会初の金メダルもたらし会場は大いに沸いたが、2位になったデイル・ベッグスミスが優勝していたらどうだっただろう。彼はオーストラリア代表だが、実は地元バンクーバー出身で税金問題などを理由に国籍変更した選手だ。
▼フィギュア・ペアの川口悠子は五輪で表彰台に立ちたい一心でアレクサンドル・スミルノフと組んでロシア代表として出場した。昨年2月にロシア国籍を取得している。結果は4位でロシア勢連覇を12で止めてしまったが、熱意は認めるべきだろう。
▼米国生まれでも日本代表として出ているのが、アイスダンスのキャシー・リード(22)とクリス・リード(20)の姉弟ペアだ。2人は日本人の母とアメリカ人の父の間にミシガンで生まれた日米二重国籍者だが、キャシーは21歳の時点で日本国籍を選んだ。
▼練習の拠点が本国でない選手は多いし、コーチも外国人というのは珍しくない。グローバル化が進むスポーツ界だが、自国の選手を応援することは今後も変わらないだろう。

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