▼西松建設の違法献金問題で、民主党の小沢代表の事務所が東京地検特捜部に家宅捜査され、公設第1秘書の大久保隆規が逮捕された。政治資金規正法の厳格化を進め、自ら透明化してきた小沢代表だっただけに、皮肉である。共同通信社が7、8両日に実施した全国電話世論調査で、「小沢氏は代表を辞めた方がよい」との回答が61・1%と続投支持の28・9%を上回った。
▼だが、小沢代表が言う通り、この種の捜査では今まで強制捜査や逮捕が行なわれたことは一度もない。献金者の違法・脱法行為があった場合、献金を返し報告書の記載を修正すれば済んでいた。小沢は議員辞職しろとの声が自民党から出ないのは、そんなことになれば大半の自民党員が辞めなくてはならなくなるからだ。
▼西松の偽装献金と見られる4億8千万円のうち小沢氏へは2億円とされるが、残りの2億8万円は森喜朗、二階俊博、尾身幸次、藤井孝男らほとんどが自民党の議員への献金だ。検察は「時効が近かった」「額が大きかった」というが、それで納得する人はいまい。半年以内には総理大臣になるのはほぼ確実だった小沢代表に対し何故この時期か。「国策捜査」(民主党幹部)、「検察ファッショ」(亀井静香国民新党代表)という声が聞かれたのは無理もない。
▼漆間巌官房副長官(元警察庁長官)が「事件が自民党議員に波及しない」と述べたことが火に油を注いだ。自民と検察が結託した小沢潰しという疑惑だ。検察は世論の動きに反応してか、二階経済産業相ら自民党議員にも捜査を進め始めた。
▼小沢代表自らも語っているが、企業献金だという認識があったなら合法的に受け取れる政党支部を使えばいい話である。そもそも贈収賄を成立させるような権限が小沢氏とはいえ野党の政治家にあるのか。政治資金規正法違反しか問えないのであれば「検察の敗北」と批判にさらされるのは検察は分かっているはずだ。やはり誰かが検察をそそのかしたのだろうか。
Saturday, March 14, 2009
Sunday, March 01, 2009
米国は日本の政権交代を織り込み済み?
▼クリントン国務長官は就任後初の訪問国に日本を選び、訪日した。このことを日本政府・外務省は「オバマ政権の日米同盟重視の姿勢が明らかになった」とした。また、オバマ政権は発足後初の外国要人として麻生首相をホワイトハウスに招いた。これも日米同盟重視の姿勢ということになるのだろう。
▼しかし、23日夜にワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地に到着した首相を出迎えたのはボルーダ国務省儀典長代行だった。24日は大統領の議会演説とも重なったこともあるだろうが、両首脳による会談後の共同記者会見なども見送られ、大統領主催の会食もなかった。
▼クリントン長官は訪日中、小沢民主党代表に会ったが、これは長官が希望していたと言われている。国務長官が野党党首と会談するのは極めて珍しいことだ。
▼日米首脳会談について与党は、世界的経済危機への対応で合意したことなどを歓迎した。細田幹事長は「大変意義があった」と評価、北朝鮮の拉致、核、ミサイル問題の包括的解決に関し「大統領も十分な認識を持っている」と強調した。
▼だが、民主党の小沢代表は「国民の信頼を失っている首相に、有効な外交交渉ができるわけがない」と断言。鳩山幹事長は「外国の首相として最も早く招かれたことに喜びすぎると、米国追随外交が始まる」と述べた。
▼経済危機を乗り切るために米国は大量の国債を発行せざるを得ず、それを引き受けてくれるのは日本と中国しかない。これに限らず日本との協力体制は不可欠には違いないが、麻生政権を支えているというイメージを避けているのは明白だ。日本の政権交代を織り込んで対応していると見て間違いない。
▼石破農水相すら「早く民意を問うべきだ」と述べている。支持率9・7%(日本テレビ調査)まで記録した麻生政権はいつまで続くのか。
▼しかし、23日夜にワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地に到着した首相を出迎えたのはボルーダ国務省儀典長代行だった。24日は大統領の議会演説とも重なったこともあるだろうが、両首脳による会談後の共同記者会見なども見送られ、大統領主催の会食もなかった。
▼クリントン長官は訪日中、小沢民主党代表に会ったが、これは長官が希望していたと言われている。国務長官が野党党首と会談するのは極めて珍しいことだ。
▼日米首脳会談について与党は、世界的経済危機への対応で合意したことなどを歓迎した。細田幹事長は「大変意義があった」と評価、北朝鮮の拉致、核、ミサイル問題の包括的解決に関し「大統領も十分な認識を持っている」と強調した。
▼だが、民主党の小沢代表は「国民の信頼を失っている首相に、有効な外交交渉ができるわけがない」と断言。鳩山幹事長は「外国の首相として最も早く招かれたことに喜びすぎると、米国追随外交が始まる」と述べた。
▼経済危機を乗り切るために米国は大量の国債を発行せざるを得ず、それを引き受けてくれるのは日本と中国しかない。これに限らず日本との協力体制は不可欠には違いないが、麻生政権を支えているというイメージを避けているのは明白だ。日本の政権交代を織り込んで対応していると見て間違いない。
▼石破農水相すら「早く民意を問うべきだ」と述べている。支持率9・7%(日本テレビ調査)まで記録した麻生政権はいつまで続くのか。
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