Friday, July 18, 2008

支持率低迷の首脳らが集まったG8

▼G8=主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)が終わった。閉幕を受け実施した共同通信社の全国電話世論調査で、福田内閣の支持率は26・8%と、前回6月調査の25・0%に並ぶ横ばいとなった。サミットによる政権浮揚効果はなかった。不支持率も依然50%台と高い水準のままだ。
▼26・8%で国の代表と言えるのかという声が上がりそうだが、サミット参加国の他の首脳はどうだろうか? サミット開幕時にAFPが各国の報道機関の世論調査をもとに8カ国首脳の支持率を一覧にして報道した。これによると福田首相22%(内閣支持率、産経新聞・フジテレビ6月14〜15日)、ブッシュ米大統領が23%、ブラウン英首相が25%、ハーパー・カナダ首相32%、メルケル独首相36%、サルコジ仏大統領38%、ベルルスコーニ伊首相59%、メドベージェフ露大統領73%である。
▼福田首相が堂々の最低なのだが、ブッシュ大統領、ブラウン首相も3割に届いていない。世論調査だけでは判断は出来ないが、これで国の代表と言えるのだろうか。
▼サミットではこれといった大きな成果はなかった。最大の焦点であった2050年までに世界全体で温室効果ガスを半減させる地球温暖化対策の長期目標については、世界全体で「共有することを目指す」との表現にとどまった。京都議定書に続く新国際枠組みの交渉は前途多難だ。
▼中国やインドが加わらなければ実効性に欠けると主張してきたブッシュ大統領の意見の方が通った格好だ。その通り、すでにG8で世界的な政策を決めること自体が時代にそぐわなくなっているのだ。
▼世界の勢力地図は大きく変わった上に、たった8カ国で、しかも支持率3〜4割の首脳らが集まって何を決めるというのか。支持率低迷にあえぐ福田首相の人気取りにも使えなくなったことが、その限界を如実に物語っていると言えよう。